1987-09-10 第109回国会 参議院 内閣委員会 第5号
○宇都宮徳馬君 これも原則的な問題になるんですけれども、日本はとにかく現在考えてみれば、米鬼英鬼なんと言ったこと自身が甚だしく愚かだったわけですね。そういうようなことで戦争をやりまして敗れたわけでありまするけれども、その後非常な経済発展をしています。国民生活も上がっているんですね。
○宇都宮徳馬君 これも原則的な問題になるんですけれども、日本はとにかく現在考えてみれば、米鬼英鬼なんと言ったこと自身が甚だしく愚かだったわけですね。そういうようなことで戦争をやりまして敗れたわけでありまするけれども、その後非常な経済発展をしています。国民生活も上がっているんですね。
それで、今アメリカのことをいろいろ言っていますけれども、しかし、あのころ我々は青年から中年になりかけたころですが、ようやく判断力もできかけたころですけれども、陸軍の急進派、海軍もそうですけれども、米鬼英鬼なんて言っていたんです。アメリカの鬼に、イギリスの鬼、これはもう初めから敵だ、それに向かって軍備をつくっていく、こういう状態だったですね。
従いまして、外務大臣におかれましては、事を簡単にお考えにならずに、ただアメリカを信用するというような小さなことでなく、十数年前には英鬼、米鬼と言われたアメリカのことですから、そう歴史というものは突然変異するわけではありません。国と国との利害というものは、まだ国際的論理の矛盾を犯してでも国の利害を守らねばならぬ。
がのこのこ外国に出かけていって、そうしてこういう爬虫類が原子力の問題、すなわち人類のあけぼの、人類の偉大なる進化と歴史の夜明けに関する問題について、触れるなどということ自体が笑止千万のことであるにかかわらず、しかも彼がもし武士道ということを知るならば、今ごろ月給をもらって傭兵などになるべきでなくて、埼玉県かどこかへ行ってイモでも作ればよいものを、のこのこアメリカへ出かけていって、そうして十何年前に米鬼英鬼
そしてかっての英鬼、米鬼と言ったアメリカがわが国を武装解除して、占領して、占領政策のあとにこういう奇形的な状況を生んで、われわれの思う通りにならぬことがうんとあるではありませんか。われわれが要求してアメリカが聞かなければ、われわれはアメリカに対しても強力なる抗議を申し込まなければならぬ。そのときにアメリカが無理なことを言うときに、一体アメリカに対してのみはガンジーの教えに従う、こういうわけですか。
十年前は英鬼米鬼だと言って大いに闘争をして、数百万の青年を殺しておきながら、今はアメリカをマドンナとかなんとか言って、保護者であるがごとくふるまう。しかし英鬼米鬼なんて言った時代の思想が間違っておったことは事実です。同時に、アメリカを保護者だとか神様だとか言うことは、それにも劣らぬあいまいな思想です。
このことがクラシフアイド・マテリアルだ、米軍の機密に関すると、こういうことは決してどういう意味でも受取れないですね、賀川豊彦さんが戰争中日本でアメリカ人のことを米鬼、英鬼と言つていたとかいう、そういう資料が米軍の軍機安全に関することとは思えない。ところが、そういうことが軍機の安全だと言つて新聞の論説委員が刑罰を受けたという事実があつたのです。
思えば東條は、軍隊と艦隊を背景に米鬼、英鬼と罵り、今又吉田首相は、軍隊化せる警察を握り、海軍化せる海上保安隊を指揮し、ソ同盟に挑戰でもする気だろうか。これは正に狂気の沙汰であります。